ブログ コラム1:消化管内視鏡検査について
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コラム1:消化管内視鏡検査について

2021年8月31日

 

       消化管内視鏡検査(1)

 こんにちは 西荻動物病院院長の福岡です。我々が是非、患者様の診療に役立てたいと思う話題を、『西荻・上石神井動物病院コラム』と称して、定期的に紹介してくこととなりました。
 最初の話題として、消化管内視鏡検査を取り上げます。

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 内視鏡とは、皆さまご存知の様に、細い柔軟性のチューブを口や肛門から挿入し、胃や大腸の中の状態を観察する機器です。
 動物用内視鏡の開発により、動物病院でも20年ほど前から広く普及するようになりました。

消化管内視鏡検査って何ができるの?
 最大の特徴は直接、食道、胃、大腸の中の状態を観察できることです。
食道、胃、十二指腸は口から挿入し、大腸は肛門から挿入します。『百聞は一見にしかず』と申しますが、直接観察することで、病変の性状や程度を把握するとともに、粘膜の組織を採取して、組織検査も行えます。また食道を安全に通過できる異物であれば、取り除くこともできます。

胃潰瘍
異物(桃の種)

消化管内視鏡検査の欠点って?
 消化管の中や粘膜の状態を知るのには優れた検査ですが、消化器症状を示す病気は、そこに原因があるとは限りません。また内視鏡検査で評価できるのは、内視鏡の届く食道、胃、十二指腸、大腸に限られます。内視鏡検査のみに頼ると、原因を見逃す可能性があります。
 犬猫では検査の実施に麻酔が必要となることも欠点の1つです。

どのような時、消化管内視鏡検査が行われるの?
 様々な消化器症状から、消化管の中や粘膜の異常が疑われる場合です。上述のように、『木を見て森を見ず』にならないように、身体検査、血液検査、超音波検査、糞便検査、X線検査などの所見から、内視鏡検査が適切な検査と判断された場合に選択されます。

内視鏡検査の適用となることが多い症状は?
 ●長期にわたる嘔吐
 ●下痢が治らない
 ●黒色便、下血
 ●食べても痩せてくる
 ●異物を飲んだ
などが挙げられます。
このような症状がある場合には、スタッフに相談ください。

 

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